あくせいりんぱしゅ

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悪性リンパ腫

Malignant lymphoma

全身のリンパ組織から発生する原発性の悪性腫瘍である。病理組織学的所見からホジキン病(HD)と,非ホジキンリンパ腫(NHL)に大別される。HDはリンパ節組織内のReed-Sternberg巨細胞の存在が特徴的である。本邦の悪性リンパ腫罹患率は欧米の約1/3〜1/2であり,全悪性リンパ腫に占めるHDの割合は欧米では約1/3であるのに対し,本邦では1/10と少ない。NHLは悪性リンパ腫のうちHD以外の総称である。一般にNHLはHDに比して予後が悪い。

主な症候はリンパ節腫脹とそれによる圧迫である。初発部位は頸部から腋窩部が最も多く,ゴム様に硬く,無痛性で可動性のことが多い。増大は緩徐で持続的である。肝臓,脾臓の腫脹を認める。リンパ節以外の臓器組織が原発巣となる節外性リンパ腫はNHLが多く,HDはまれである。他に全身症状として37〜38℃の発熱,体重減少,盗汗(ねあせ)などがみられる。特にHDでは全身症状を伴うことが多い。

悪性リンパ腫が疑われる場合は,胸部X線,胸部・腹部CT,超音波検査,上部・下部消化管検査,全身シンチグラムなどの画像診断や骨髄穿刺などにより,病変の広がりを検索する。リンパ節生検の病理組織学的特徴により確定診断を行う。

【治療】HDかNHLかにより,またリンパ節腫脹の範囲,病理学的悪性度などにより治療法が異なってくる。一般的に臨床病期T期,U期は放射線療法が,V期,W期は化学療法と放射線療法の併用が行われる。HDのほうが放射線療法による治療効果が高い。

主要疾患・治療と薬剤ハンドブック(薬事新報社刊)より